YouTube広告の効果的なターゲティング方法を解説
「YouTube広告で効率よく効果を出したい」
企業でYouTubeを担当している方は思っているのではないでしょうか。
そんな時に大切なのは「ターゲティング」です。
ターゲティングとは、「市場の細分化」を行い、ターゲットを絞り込む方法を言います。
例えば、
- 国や地域で分ける
- ユーザー情報で分ける
- 特性・嗜好で分ける
などのように、広い範囲からより狭く、ピンポイントにターゲットを定めます。
例えば男性向けスキンケアの商品だとしたら…
「これは男性向けの商品だな」
「男性の中でも、20代の若者向けだな」
「ニキビ等に悩んでいる人が買ってくれそうだな」
という風に、自社が売りたい商品は誰に向けて制作されるのかを明確にし、市場規模を考えて効率的なマーケティングが可能です。
本記事では動画制作会社であるKEY-MOVIEが、今回は、YouTube広告における効果的なターゲティング方法を解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
前提として、YouTube広告におけるターゲティングには
- オーディエンスターゲティング
- コンテンツターゲティング
の2種類があります。
「オーディエンスターゲティング」は、人に対して行うターゲティング。
「コンテンツターゲティング」は、場所に対して行うターゲティングです
具体的にどんな違いがあるのか、それぞれ詳しく解説します。
「オーディエンスターゲティング」は、人(ユーザー)に焦点を当てたターゲティングです。
- 年齢
- 性別
- 家族構成
- 趣味/嗜好
などの個人情報から絞り込んでいきます。
YouTube広告では、YouTube上で収集した、様々なユーザーが登録した個人情報、過去の動画の閲覧履歴が情報としてあるため、「この人に広告を見てほしい」というユーザーをピンポイントで狙い撃ちが可能になります。
より、効果的かつ効率的なオーディエンスターゲティングを実施するうえで重要なのは、以下の8点です。
- ユーザー属性グループ
- 詳しいユーザー属性
- アフィニティカテゴリ
- カスタム・アフィニティ・カテゴリ
- ライフイベント
- 購買意欲の高いオーディエンス
- カスタム・インテント・オーディエンス
- リターゲティング
それぞれ1つずつ、解説していきます。
ユーザー属性グループ
「ユーザー属性グループ」では広告を表示したいユーザー層を指定できます。
主に
- 年齢
- 性別
- 子供の有無
- 世帯収入
などのように、20代~30代、男性か女性という風にユーザーを大別できる要素で絞り込みます。
「男性のみに広告を流す」
「20代~30代のみに広告を流す」
「独身の方のみに動画を流す」
などの設定が可能です。
詳しいユーザー属性
先述したユーザー属性を、より詳細に分けたものです。
- 職業
- 賃貸or持ち家
- 子供の年齢
- 車所有
などといった、一般的な情報からより踏み込んだ属性で分類できます。
YouTube広告で「〇〇駅に通勤できる〇〇歳の男性の方」などピンポイントな広告を流す脱毛サロンなどといった動画を1度は見たことがあるのではないでしょうか。
このような広告では、この「詳しいユーザー属性」が使用されています。
アフィニティカテゴリ
「アフィニティカテゴリ」は、ユーザーの「興味関心」と「習慣」です。
- スポーツ
- フード
- エンターテインメント
などの、個人の趣味嗜好をカテゴリに分けており、ここから広告に適したユーザーを絞り込んでいきます。
例えば、野球のグローブを販売する会社がYouTube広告を流す際は「スポーツ」というカテゴリをよく閲覧するユーザーに対して広告を表示することで、カテゴリを指定せずに配信するよりも、広告を最後まで見てもらいやすくなります。
カスタム・アフィニティ・カテゴリ
先述した「アフィニティカテゴリ」を自分で作成したものを「カスタム・アフィニティ・カテゴリ」と言います。
キーワードやURLなどを自由に入力して設定できるため、ブランドに合わせたターゲティングを実施し、ピンポイントなターゲティングが可能になります。
具体的に指定できるのは以下の通りです。
- キーワード
- URL
- アプリ
- 場所(YouTubeに配信する場合のみ)
アフィニティカテゴリは、Googleによって設定された項目を選ぶ仕組みです。
そのため、「DAZN(ダゾーン)」などのように、スポーツが好きな人全般をターゲットにする場合は問題ありませんが、野球のグローブを宣伝したい場合、野球ファンに絞ったほうがより効率的かつ宣伝効果が期待できるでしょう。
ライフイベント
「ライフイベント」は人生の節目となるタイミングに絞った項目です。
例えば
- 大学入学
- 新卒で就職
- 結婚
- 自宅購入
などのような前向きな節目から、
- 転職/退職
- 離婚トラブル
- 借金苦の自己破産
などのように、後ろ向きな節目でも商品によってはアピールしやすくなります。
このような、人生で何かしらの大きなアクションが起きるタイミングに絞り、ユーザーの心情が動きやすいタイミングを狙うことで、コンバージョン率を高めやすいです。
購買意欲の高いオーディエンス
「購買意欲の高いオーディエンス」では、宣伝したい商品に近いものをweb上で調べているユーザーへ広告を配信します。
例えば「自社のブランドの腕時計」を売りたい場合、別のブランドの腕時計を調べているユーザーに配信します。
これにより「こっちの方がデザインが良い」「こっちの方が安い」などのように、認知していなかったから自社ブランドまで到達していなかった潜在層へ訴求することができます。
カスタム・インテント・オーディエンス
「アフィニティカテゴリ」と「カスタム・アフィニティ・カテゴリ」の関係性と同じく、先述したインテント・オーディエンスを、自分でカスタムしたものです。
自社の商材やサービスを積極的に検索しているユーザーにアプローチできるターゲティング手法です。
「カスタム・アフィニティ・カテゴリ」と同じく
- キーワード
- URL
- アプリ
を設定することで、より購買意欲が高いユーザーへアプローチが可能となります。
「カスタム・アフィニティ・カテゴリ」との主な違いは以下の通りです。
項目名 | 主な目的 | 対象ユーザーー |
カスタム・アフィニティ・カテゴリ | ブランディング | 潜在層 |
カスタム・インテント・オーディエンス | コンバージョン | 顕在層 |
「カスタム・アフィニティ・カテゴリ」では、商品を知ってもらう目的に。「カスタム・インテント・オーディエンス」は、商品を購入してもらう目的となります。
この2つを正しく理解し、より適切な広告をできるようにしましょう。
リマーゲティング
「リマーケティング」とは、YouTubeにおける、
- 視聴履歴
- 登録しているチャンネル
- 視聴したYouTube広告
などといったYouTubeでの視聴傾向から、似たような動画を視聴している傾向が強いユーザーごとにグループ化して、広告を配信する手法です。
以前に、広告動画を最後まで見てくれた人や、同業他社の広告動画やYouTubeにアップロードされている動画を見たユーザーのため、関心を集めやすく、コンバージョンしやすい傾向があります。
ここまで、オーディエンスターゲティングについて解説しました。様々な手法を使ってグループ分けをして細分化することで、よりピンポイントにターゲットを設定できるのが特徴であることが伝わったでしょうか。
それに対し、コンテンツターゲティングでは「広告の場所」を指定して、狙ったキーワードで出てくる動画に広告を埋め込むという手法です。
例えば「野球のグローブ」なら、バラエティー系のYouTuberよりも、プロ野球の動画をアップロードしている動画で広告を配信したほうが、効率的と言えます。
このように、見る人と言うよりもアピールしたい商品に関連する場所で広告を配信するという考え方です。
プレースメント
「プレースメント」は、広告を配信する
- 動画
- YouTubeチャンネル
を指定することです。
例えば、ゲームアプリの広告を配信する場合「YouTubeチャンネルは」
また、今回は詳細を省きますが、YouTubeチャンネル以外にも「Googleディスプレイネットワーク」上の特定のWebサイトにも広告を配信することができます。
トピック
「トピック」はトピックを選択して、関連するYouTube動画やWebサイトに広告を表示します。
- ゲーム
- ショッピング
- スポーツ
- ニュース
- 旅行
- 自動車
このようにトピックを指定することで、そのトピックに関連する動画に対し広告を配信可能です。
トピックを指定するのみだと、かなり広い範囲となるためコンバージョンを目指すというよりも、知名度をアップしたいという場面で利用されます。
キーワード
「キーワード」は、YouTube上で検索するキーワードを指定して、そのキーワードでヒットした動画に対し、広告を配信する方法です。
例えば「パズドラ」をキーワードに指定すると「パズドラ」と検索して表示される動画をユーザーが視聴した際に広告が流れます。
トピックよりも、よりピンポイントのユーザーへアプローチが可能で、「カスタム・インテント・オーディエンス」のコンテンツターゲティングバージョンと言えるでしょう。
デバイス
今回の場合、「デバイス」とは
- パソコン
- スマートフォン(Android、iPhone)
などを指します。
YouTubeを見ているデバイスによって広告を流すかどうかを決めることができます。
「PC専用ゲーム」の広告を、スマートフォンでYouTubeを見ているユーザーに流しても余り効果が期待できません。
対応しているデバイス等にも注意してターゲティングしましょう。
YouTube広告のターゲティングで注意すべきポイントは
- フリークエンシーキャップを設定する
- 配信の設定を何度も変更しない
の2つです。
聞きなれない単語もあるかと思いますが、わかりやすく解説します。
フリークエンシーキャップを設定する
「フリークエンシーキャップ」とは、「頻度を制限すること」を表しています。
具体的には「またこの広告か」とユーザーがうんざりして嫌悪感を持たれないように、一定期間内に同じ広告が何度も流れないように、コントロールする機能です。
- 動画広告の接触回数
- 表示(スキップされた等)・視聴ともに広告表示回数
の設定をすることができ、期間の設定も可能です。
推奨の設定はデイリーで「1-3回」で、「表示>視聴」というような視聴されない層には、多少しつこめに表示してもよいでしょう。
配信の設定を何度も変更しない
YouTube広告を配信していて、思ったように結果が出ないと、
「違うトピックの方が良いかな?」
「もっとターゲットを絞った方が良いかな?」
と感じ、設定を短期間で変更したくなるかもしれません。
ですが、それでは機械学習の最適化が進まず、逆に効果が悪化してしまう危険性があります。
基本的には、一度ターゲティングをした後は、自動運用で問題ありません。
YouTube広告の効果的なターゲティング
- オーディエンスターゲティング
- コンテンツターゲティング
の2つを紹介しました。
「人」と「コンテンツ」でターゲティングの手法は大きく異なるということが分かったと思います。
次に、更に広告のターゲティングで効果をあげるために理解しておくべき3つの要素
- ペルソナ
- 機械学習
- 除外設定
を紹介します。
ペルソナを設計する
「ペルソナ」とは、サービスや商品を購入・利用しているユーザー像のことで、本当にその人物が存在するかのように、
- 名前
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
- 経歴
- 趣味
- 普段の過ごし方
- 普段の不満
- 商品・サービスを利用する理由
などなど、ターゲットよりも範囲を狭めて、より具体的な1人の人物像に設定します。
ターゲットは「20代~30代」などのように、年代をある程度広い範囲で設定しますが、ペルソナは「24歳」などのように厳密に決めてしまうという点が、ターゲットとペルソナの大きな違いです。
ペルソナを作ることにより、よりピンポイントな施策が打ちやすくなります。
機械学習の力を活用する
「配信の設定を何度も変更しない」の項でも説明しましたが、機械学習は同じ設定を長く続けることで、様々な配信場所から、コンバージョン率が高い場面を学習し、最適化してくれます。
最初からターゲットを絞り込みすぎず、設定を頻繁に変えないで、一定の期間は機械学習によるターゲティングを利用しましょう。
除外設定を活用する
自分の広告に相応しくないチャンネルで広告が流れないように「プレースメントの除外設定」をしましょう。
例えば、ビジネス系の商品の広告を流そうとしているのに、最近炎上してしまったビジネス系YouTuberのチャンネルで広告が流れて、意図しないところで嫌悪感や不快感を与えてしまうケースがあります。
このように、明らかに広告の効果が低かったり、コンバージョン率が上がらないチャンネルでは、広告を表示しないように設定する「除外設定」を活用しましょう。
YouTube広告の効果的なターゲティング方法について解説しました。
想像以上に、細かく広告を配信するターゲットを設定できるというイメージがついたのではないでしょうか。
ですが、事細かく設定ができるということは、「知識が浅い」「知識が無い」という状態では、パターンが多すぎて効率的に広告を配信することが難しいでしょう。
「もっと早く結果を出したい」
「PDCAサイクルのペースをアップしたい」
そう思っても、会社の業務と並行しながら、その都度広告のデータを分析し、新たな試作をするのは至難の業です。
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