3DCG動画とは?メリットや作り方、作成ツールを紹介

更新日 2023.11.28

リアリティあふれる表現が可能な3DCG動画。映画やテレビCMなどで、見たことがある方も多いでしょう。現在は3DCG動画の制作技術が発達しており、自社のブランディングやプロモーションなど、マーケティング活動に取り入れる企業も増えています。そこでこの記事では、幅広いジャンルの動画制作をおこなってきたkey MOVIEが、3DCG動画のメリットや事例、作り方を紹介します。自社のマーケティング活動に3DCG動画を取り入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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3DCG動画とは

3DCG動画とは、コンピューターグラフィックスを使って制作した、立体感のあるアニメーション動画のことです。リアリティのある表現が可能で、視聴者にインパクトを与えられるのが特徴です。3DCG動画と似たものでCG動画がありますが、両者の違いは以下の通りです。

  • CG動画:縦横だけの2次元空間で物体を表現する。
  • 3DCG動画:奥行きのある3次元空間で物体を表現する。CG動画に比べて実物に近い表現ができる。

3DCG動画を制作するには専用ソフトが必要ですが、「普通なら撮影できない部分でもわかりやすく表現できる」という特徴から、医療や製造業、ゲームなど、さまざまな業界で活用されています。

上の動画は、3DCG動画の事例です。この動画では、3種類のシューズを紹介しています。このように、ビジネスシーンでは商品紹介などで活用されています。

3DCGに限らずアニメーション動画に関しては下記記事で紹介しています。

3DCG動画のメリット

3DCG動画のメリットは以下の通りです。

  • 撮影が困難な映像もわかりやすく再現できる
  • 実写動画に比べて制作コストを削減しやすい
  • 動画の修正が容易

それぞれについて、詳しく解説します。

撮影が困難な映像もわかりやすく再現できる

1つ目のメリットは、撮影が難しい場面でも、わかりやすく表現できる点です。3DCG動画では、動画内にリアリティある仮想空間を作ります。この技術により、宇宙や深海、人体の内部構造など、撮影が難しい場面もわかりやすく再現することができます。また、臨場感ある表現によってインパクトを与えられるので、視聴者の記憶にも残りやすい点も特徴です。

実写動画に比べて制作コストを削減しやすい

2つ目のメリットは、実写動画に比べて制作コストを削減しやすい点です。「3DCG動画は専門的なスキルが必要だから、制作コストは高くなりそう」と思いがちです。しかし実写動画では、撮影難易度が高かったり、特殊な撮影方法を用いたりすると、撮影コストが高額になります。一方で、3DCG動画は撮影コストがかからない分、実写動画に比べて制作コストが安くなるケースがあります。一般的に、3DCG動画の費用相場は1分あたり120万円といわれています。実写動画で制作コストが高額になりそうな場合は、3DCG動画を検討してみるといいですよ。

動画の修正が容易

3つ目のメリットは、動画の修正が容易な点です。実写動画を修正する場合、素材の変更や撮り直しなどの手間がかかります。特に撮り直しとなると、スケジュール調整や撮影場所の確保などが必要になるため、想定以上に時間がかかります。一方で、3DCG動画の修正はソフト内で作業するだけです。そのため、修正コストや修正時間が少なくて済みます。

3DCG動画がよく使われる業界と事例

3DCG動画がよく使われている業界は以下の通りです。

  • 医療
  • 製造業
  • ゲーム

どのように使われているのか、事例も交えて紹介します。

医療

医療業界では、主に人体の内部構造を可視化して、手術前のシミュレーションや研究結果の発表をする際に3DCG動画が使われています。特に手術シミュレーションでは、3DCG動画を活用することで綿密な計画を立てられるので、リスクを最小限に抑えられます。また、疾患の発症や進行過程の再現など、医療研究の分野でも盛んに活用されています。

製造業

製造業では、機械の内部構造を説明する場面や、製造工程のシミュレーションなどに3DCG動画が活用されています。また、原子や分子などのミクロな場面を動画化することで、材料の研究や検査にも役立っています。

ゲーム

https://www.youtube.com/watch?v=yn3SHPHnuGU

ゲーム分野での活用も定番です。3DCG動画を用いることで、アクションシーンなどの臨場感をより感じるようになります。また、キャラクターの表情を細かく表現できたり、壮大な世界観を表現できたりするので、まるでゲームの世界に入り込んでしまったかのような没入感を演出できます。他にも、ゲーム関連グッズを3DCG動画で紹介して、購入を促すといった活用方法もあります。

3DCG動画の作り方

3DCG動画は以下の手順で制作します。

  1. 三面図を作る
  2. モデリング
  3. ポリゴンに色を塗る
  4. リギング
  5. スキニング
  6. ライティング
  7. レンダリング

3DCG動画の制作には、専門的なノウハウが必要です。

それぞれの手順を紹介します。

手順①三面図を作る

最初に三面図を作ります。三面図とは、物体やキャラクターを正面・背面・側面から描いたイラストのことです。三面図を作ることで正確な寸法を把握できるようになり、この後の「モデリング」という工程でよりイメージに近い映像を作れるようになります。

手順②モデリング

次に、CGツールを使ってモデリングを行います。モデリングとは、3D空間で立体物を作ることです。作成した三面図を元にイラストを線で繋ぎ合わせ、ポリゴン(3つ以上の点を結んでできた多角形)を作ります。

手順③ポリゴンに色を塗る

ポリゴンを作成したら、テクスチャを使ってポリゴンに色を塗ります。テクスチャとは、凹凸や手触り感、光沢などを表現するための素材です。光の当たり方や反射によって見え方が変わるため、さまざまな色を試してみましょう。ポリゴンに色を塗ることで、リアリティが増してきます。

手順④リギング

リギングとは、ポリゴンに動きをつけるための骨組みを作る作業です。手足や関節、表情など、動きが必要な部分をリギングすることで、リアルな3DCG動画に仕上がります。自然な動きになるように、細かい表情や服の動きなど、細部まで丁寧に仕上げましょう。リギングを雑にしてしまうと、体の動きと表情が合っていないなど、違和感が出てしまいます。

手順⑤スキニング

スキニングとは、リギングで作成した骨組みがスムーズに動くように調整する作業です。骨を動かすとポリゴンのどの部分が連動して動くのか、1つずつ設定していきます。さまざまな動きを試しながら、キャラクターや物体が違和感なく動くようにしましょう。もし不自然な動きがあれば、再度リギングを行ってから調整します。

手順⑥ライティング

ライティングとは、さまざまな種類の光を当てながら、明るさや色味などを調整する作業です。場面ごとの見映えを決める重要な作業で、ライティング次第で動画の印象が大きく異なります。季節感や演出の意図を考えながら行いましょう。

手順⑦レンダリング

最後に、完成したデータをレンダリングします。レンダリングとは、完成したデータを出力する作業です。レンダリング後、見た目に問題がないか確認したら、作業終了です。

3DCG動画の作成ツール

3DCG動画は、専用の作成ツールを用いて作ります。

主な作成ツールは以下の通りです。

  • Tinkercad
  • Metasequoia
  • Blender
  • Maya
  • 3dsMax

それぞれのツールの特徴を紹介します。

Tinkercad

Tinkercad(ティンカーキャド)は、3DCG動画制作の入門として人気が高いツールです。必要な機能だけが集約されているため、操作方法がシンプルな点が特徴です。ただし、その分機能が少なめで、幅広い演出やクオリティを求めることはできません。これから3DCG動画制作に取り組む方におすすめです。なお、Webブラウザ上で操作するツールなので、使用するにはインターネット環境が必要です。

https://www.tinkercad.com/

Metasequoia

Metasequoi(メタセコイア)は、日本製の作成ツールです。インターフェースがわかりやすく、直感的に使えるのが特徴です。無料版だと機能が制限されていますが、それでも初心者には十分。有料版にしても5,000円〜20,000円ほどで購入できるので、他の有料ツールに比べるとコストを抑えられます。コストパフォーマンスを重視する初心者の方におすすめです。

https://www.metaseq.net/jp/

Blender

Blender(ブレンダー)は、すべての機能が無料で使える点が魅力の作成ツールです。一部のプロも使っているほど機能が充実しており、使いこなせばコストパフォーマンスにおいては最強でしょう。また、アニメーション制作に強みがあり、スピード調整やトランジション、キーフレームの設定など、実にさまざまな機能が搭載されています。デメリットは、機能が多すぎて初心者には難しい点です。使いこなすにはかなり勉強する必要があるため、本気で3DCGに取り組みたい人向けのツールといえます。

https://blender.jp/

Maya

Mayaは、ゲームや映画、アニメーションなど、さまざまな業界で使われている作成ツールです。世界中のプロから好まれるほど、機能性が充実している点が魅力です。カスタマイズ性も高く、使い方次第で可能性をどんどん広げられます。ただし、ライセンス料が高額な点がデメリットです。「Maya LT」という機能を制限した低価格版もあるので、コストが気になる場合はそちらを使うのもおすすめです。

https://www.autodesk.co.jp/products/maya/overview?term=1-YEAR&tab=subscription

3dsMax

3dsMaxは、Mayaと同じAUTODESK社が開発・提供している作成ソフトです。Mayaとの違いはプラグインが豊富な点で、プログラミングの知識がなくても、さまざまな表現が可能です。特にアニメーション関係のプラグインが豊富で、アニメーションCGに強みがあります。また、高機能なレンダラーソフトとの親和性もあるため、高品質なレンダリングが可能です。CADソフトとも連携できるため、建築業界でも活躍しています。デメリットは、Mac OSにも対応していない点です。

https://www.autodesk.co.jp/products/3ds-max/overview?term=1-YEAR&tab=subscription

高品質な3DCG動画は制作会社への外注がおすすめ

3DCG動画の特徴や作り方、作成ツールを紹介してきました。3DCG動画はリアリティある表現で視聴者の印象に残りやすい一方で、制作難易度が非常に高い動画です。ノウハウがないのに無理して自社で作ってしまうと、中途半端なクオリティになってしまい、マーケティング効果が見込めません。そのため、3DCG動画を制作する際は、動画制作会社に外注するのがおすすめです。制作コストをかけてでもプロに依頼することで、確かなクオリティとマーケティング効果が担保されます。社内に3DCG動画制作チームがない限り、以下のポイントを意識しながら、制作会社への外注を検討してみてください。

  • 3DCG動画の実績があるか
  • 提案力があるか
  • 担当者と綿密なコミュニケーションがとれるか

なお、動画制作会社を選ぶときのポイントや注意点、事前準備については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。

まとめ

今回は、リアリティある映像表現ができる3DCGについて解説しました。

最後に、3DCG動画のメリットをまとめておきます。

  • 撮影が困難な映像もわかりやすく再現できる
  • 実写動画に比べて制作コストを削減しやすい
  • 動画の修正が容易

3DCG動画の制作には専門的なスキルが必要なため、動画制作会社に外注するのがおすすめです。key movieでは、業界最低水準の価格で、マーケティング戦略に基づいた3DCG動画の制作を行っています。「3DCG動画を自社のマーケティングに活かしたい」という場合は、お気軽にご相談ください。また、key movieが低価格で動画を制作できる理由をまとめた資料も配布中です。弊社のサービスにご興味をお持ちいただけましたら、ご覧いただけますと幸いです。

https://key-movie.forfreelance.co.jp/document/download/2

この記事の監修者
小林 稜介
動画マーケティングコンサルタント

広告代理店のクレオとデジタルアイデンティティにて幅広いマーケティング支援に従事した後、key MOVIEに参画。サイト改善や広告運用など動画の活用面から逆算した動画企画の提案・制作をしています。

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key MOVIEは、マーケティング成果の出る動画・映像を低予算で制作します。 全国の豊富なフリーランスクリエイターを案件毎にアサインすることで、様々なジャンルの動画を低単価で制作しています。 また、マーケターがプランニング・ディレクションをおこなうことで、マーケティング目的にしっかりと効く効果的な動画制作をおこないます。

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