【種類別】企業PR動画の制作~活用までのポイントを解説!

更新日 2023.11.28

企業のプロモーション活動において、PR動画(プロモーション動画)を使用する機会がここ数年で大きく増えてきています。

デジタルデバイスや動画プラットフォーム、ネット回線の進化などによる動画配信媒体が増えたことや、動画制作ツールの進化による制作ハードルの低下などが背景としてあります。

ただ、これらは最近のことでまだまだ自社のプロモーション活動でPR動画を制作したことがない企業も多いかと思います。

そこで、今回は幅広いジャンルの動画制作をおこなってきたkey MOVIEが、企業PR動画の様々な事例や、制作から活用までのポイントを解説します。

そもそもどのようなPR動画が効果的なのか?どのように活用すればよいのか?などを事例とともに紹介していきます。

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企業PR動画(プロモーション動画)のメリット

短い時間で多くの情報を伝えられる

動画はテキストや画像と比較して5,000倍の情報を伝えられるとされています。動画は動きの情報、聴覚的な情報もあり、また受け手が文字を読む必要がなく受け身でいられるため多くの情報を伝えることが可能です。

説明が難しいものを伝えやすい

無形サービスや抽象的なサービスなどテキストで伝えることが難しいものも動画であれば、ビジュアライズし更に動かすことで、関係性がイメージしやすかったり、実際に存在するものであれば実演することでとてもわかりやすく伝えることが可能になります。

ターゲットに接触できる媒体が増える

シンプルに動画を制作すると、ターゲットに接触できる媒体が増えます。

プロモーションにおいてメディアミックスの重要性は以前からありますが、昨今は動画媒体が急増しているため動画を用意するだけで利用可能な媒体がかなり増えます。

(YouTube、デジタルサイネージなど)

企業PR動画(プロモーション動画)の種類

企業PR動画とひとくくりにいっても様々な動画がありますが、おおまかな種類に分けると下記の3パターンになります。

PR動画種類視聴対象目的例
会社PR動画会社のステークホルダー・ステークホルダーからの会社への好意度を上げたい
・取引先に会社への信頼感を高めてほしい
製品・サービスPR動画製品・サービスのターゲット・製品・サービスの存在を知ってほしい
・製品・サービスの魅力を知ってほしい
採用PR動画求職者・求職者に自社の仕事内容・魅力を知って欲しい
・求職者に自社の社内環境を知ってもらい安心してほしい

会社PR動画

会社自体をPR(プロモーション)する動画です。

社会に対する、顧客に対する、社員に対する、様々な対象への自社の思いやメッセージ、実際に取り組んでいること、実績などを伝えることで、会社に対する共感や愛着、信頼などを得ることを目的にします。

会社PR動画の例

製品・サービスPR動画

製品・サービスをPR(プロモーション)する動画です。

ターゲットに製品・サービスを知ってもらう、魅力を感じてもらう、理解してもらうことを目的とします。

CMやYouTube、SNS、屋外サイネージ、自社サイト、営業現場など、様々な活用場所があります。

製品・サービスPR動画の例

採用PR動画

主に学生をターゲットとして、自社の魅力や仕事内容に興味をもってもらったり、職場の雰囲気などを知ってもらうことを目的とします。

採用のオンライン化の普及にともない活用する企業がここ数年でとても増えています。

採用PR動画の例

種類毎の企業PR動画の制作・活用ポイント

企業PR動画で共通して重要になるポイントと、上記で紹介した企業PR動画の種類毎に、制作や活用する上でのポイントを紹介します。

企業PR動画の制作ポイント(共通)

どの企業PR動画(プロモーション動画)を制作するにしても共通で重要になるポイントをまずは紹介します。

①ターゲットを具体的にする

これはPR動画に限らず、どのプロモーション活動でも重要になりますが、まずはターゲットを明確に、具体的に、定めることが重要です。

このターゲットだから、このようなことを伝えよう、構成にしよう、デザインにしようなど、ターゲットが動画制作の検討における判断材料になることがとても多いためです。

また、必ずしも絞る必要はありません。ステークホルダーに向けて、世界に向けて、など時にとてもターゲットが広くなることもあります。それであれば、それで良く、幅広い人に受け入れられやすい・理解しやすい内容やデザインにするなどの判断になります。

②目的を具体的にする

こちらもPR動画に限らず、どのプロモーション活動でも重要になりますが、動画を活用する目的を具体的にすることは非常に重要です。動画を見たターゲットに、認知されたいのか、好かれたいのか、理解を深めてほしいのか、などが動画の目的になります。

目的も動画制作の検討に非常に重要な検討要素になります。

③配信媒体の特徴を理解する

動画を配信できる媒体は様々あり、それぞれ特徴があります。

こちらも動画制作において検討の判断材料になるためしっかりと理解することが非常に重要です。

例えば、駅のデジタルサイネージの場合は、音が聞こえづらい、動画の最初からではなく通りかかったタイミングで視聴されるなどの特徴があります。そのため、動画はなるべく音がなくても伝わる工夫や、動画のどのタイミングから見ても興味をひきやすい構成にする必要があります。このように媒体の特徴をしっかりと理解して動画制作に活かすのです。

会社PR動画の制作・活用ポイント

上記の共通項目以外の会社PR動画における制作と活用のポイントを紹介します。

制作ポイント:会社PR動画

ブランド毀損により注意して制作する

会社自体への評判は悪いものがつくと相当なダメージがあります。

安易に社会の流行にのったり、バズを狙って、配慮の欠けた内容を発信してしまい炎上してしまう会社が昨今はニュースで多く見かけるかと思います。

会社PR動画での炎上はダメージが大きいので、他のPR動画制作よりも一層注意することが必要です。

動画のブランディングに関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

動画自体のクオリティを軽視しない

ブランド毀損と同じですが、会社PR動画は会社の顔になることが多いです。

その動画の映像がくらかったり、素人っぽかったりすると、会社としての信頼感の低下につながる可能性が高いです。会社PR動画は売上げにはつながりづらいため制作予算もかけづらいことが多いですが、最低限の品質は担保できる予算を用意するようにしましょう。

活用ポイント:会社PR動画

会社PR動画は、製品やサービスのPR動画と比較してどうしても興味を持たれづらくなります。そのため配信する媒体が重要になります。自社にすでに興味をもっている人が多い自社サイトやイベントなど、またスキップなどの機能がないTVCMなどが配信媒体として適しています。YouTubeやSNSのWEB広告だと興味を持たれにくい動画はスキップされてしまうため視聴されづらくなってしまいます。

製品・サービスPR動画の制作・活用ポイント

共通項目以外の製品・サービスPR動画における制作と活用のポイントを紹介します。

制作ポイント:製品・サービスPR動画

伝わりやすさを重視する

製品やサービスはまだ認知がない場合、まずターゲットに理解してもらうことが重要です。

特に、市場で画期的なものや抽象度の高いものは、実演やイラストでイメージがわきやすくなる演出にしたり、情報を順序立てて伝える構成にする工夫が必要です。

競合を意識する

会社PR動画は自社の思いなどを一貫して伝えることが重要です。それと比較して製品・サービスPR動画はマーケティング要素が強く競合に合せて訴求内容を検討することも重要です。競合にない差別化ポイントをより強調したりといった工夫です。

活用ポイント:製品・サービスPR動画

製品・サービスPR動画はマーケティング観点がより重要になります。

ターゲットのニーズや認知ファネルなど、どのターゲットにどのような目的で動画を配信するのか?そのためにはどのような媒体が効果的なのか?もちろんどのような動画内容がよいのか?など自社の伝えたいこと以上に重要な要素が多くあります。

製品・サービスPR動画に関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

採用PR動画の制作・活用ポイント

共通項目以外の採用PR動画における制作と活用のポイントを紹介します。

制作ポイント:採用PR動画

「動画だからこそ」な内容にする

採用PR動画は他の企業PR動画と異なり、ターゲットの関心がとても高いのが特徴です。

そのため、すでに採用サイトの情報や企業ホームページを見た上で動画を見る人が多いです。そのような状況で、サイトに書いてある会社概要などの情報を動画にしてもあまり意味がありません。採用PR動画では、実際の働いている様子や社員の方のお話しや職場の雰囲気など、動画だからこそ伝わる内容で制作すると、採用プロモーション全体でみて効率が良くなります。

リアルな雰囲気を大切にする

求職者が一番知りたい情報は企業のリアルな情報です。

そのため、インタビュー動画は原稿を作り込みすぎたりせずに、自然の社員の方の考えや雰囲気が伝わるよう制作することが重要です。

活用ポイント:採用PR動画

採用PR動画は多くの場合、広告配信ではなく自社サイトへの掲載のみの活用になると思います。

そのため、せっかく作ったのにほとんど視聴されていないケースが多くあります。

動画を制作するだけでなく採用サイトの目立つ位置に掲載する場所を用意したり、YouTubeチャンネルを用意してアップロードするなど、少しでも視聴されやすくなる工夫が必要になります。

採用PR動画に関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

様々な企業のPR動画事例

様々なパターンの企業PR動画(プロモーション動画)の事例を紹介します。

面白い企業PR動画の事例

freee:確定申告パニック『TAX SHARK(タックス・シャーク)』

クラウド会計システムのfreeeのPR動画です。

映画のパロディー風の演出で面白く興味をひき、要所要所で確定申告あるあるを組み込んで、上手く興味喚起から自社サービスのPRにつなげています。

ノバセル:『はじめてのCM 成功の極意 吉田部長篇』| 運用型テレビCM

運用型TVCMサービスのノバセルのCM動画です。

こちらはシリーズ物になっており、TVCM制作であるあるな失敗によってポンコツ部長が焦るリアクションや、シリーズを通して成長していく様子がとても面白く話題となったCMシリーズです。

かっこいい企業PR動画の事例

徳本砕石工業: 採用コンセプト動画 ー砕石事業部ー

砕石をおこなっている徳本砕石工業の採用PR動画です。

迫力のある砕石現場を様々なアンルグやカメラワーク、ドローンなどを使用してとても臨場感のあるかっこいい映像にしています。またこの映像のかっこよさを活かすため説明的な要素はかなり少なくし動画全体の雰囲気もかっこよく仕上がっています。

Apple WWDC 2013 Keynote Intro Video

Appleのプレゼンテーションソフト「Keynote」のPR動画です。

大小のドットとシンプルなテキストを動きで魅せるかっこいいモーショングラフィック動画です。この動画が公開された2013年当時はまだモーショングラフィックを企業PRに使用されることがなく、大きなインパクトとともに話題となりました。

話題になった企業PR動画の事例

サイバーエージェント:恋するフォーチュンクッキー サイバーエージェントグループ Ver.

前述のCCレモンの動画はかなり大がかりな撮影で同じ様な制作は中々できないかと思いますが、こちらの動画は流行を捉えたアイデアで大きく話題となった動画です。当時流行っていたAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を社員が踊るだけの動画ですが、ネット上で大きな話題となり真似する会社も多く出てきました。

アニメーションを活用した企業PR動画の事例

大成建設:TVCM(シンガポール篇)

対象建設のTVCMです。企業PR動画のアニメーションといえば思い浮かべる人も多いかと思います。こちらは「君の名は」などで当時注目度の高かった新海誠監督が制作した超超本格的なアニメーション動画です。そのクオリティの高さから非常に好評を得ています。

Payme:サービス紹介動画

給与即日払いサービス「Payme」のサービスPR動画です。

アニメーションというと、前述の大成建設のTVCMのようなまさに「アニメ」のような動画を想像する方も多いかと思いますが、このような動画は相当な予算が必要で大抵の企業には縁のないものになります。ただ、アニメーションという手法は企業のサービスをわかりやすく伝えるのに適しており、こちらの事例のような演出であれば前述のアニメーションと比べてかなり予算を抑えて制作することができます。こちらも、馴染みのなくわかりにくいサービス内容をアニメーションでとてもわかりやすくしています。

アニメーション動画に関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

インフォグラフィックを活用した企業PR動画の事例

スターバックス:THE SCALE OF STARBUCKS Infographic

スターバックス社の成長、世界展開を紹介したPR動画です。

会社規模などの数値データは本来興味を持たれずらいですが、グラフィック化し、見ていて心地の良いモーションを付けることで、興味をひきやすく見やすい動画になってます。

インフォグラフィック動画に関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

SDGsに関しての企業PR動画の事例

吉本興業:『空飛ぶレジ袋』

吉本興業が公開しているSDGs動画です。
SDGsの「海の豊かさを守ろう」をテーマとしていて、レジ袋が海の環境に害を与えていることを伝えています。最初、レジ袋が空を飛ぶシーンが明るい雰囲気で演出されていますが、海では亀がレジ袋を食べてしまっているなど、ネガティブな演出がされており前後のギャップが印象的です。

大学PR動画の事例

筑波大学:理系のキャリアの築き方/ー自分の「好き」を「強み」に変える大学進学という選択

筑波大学の受験生に向けたPR動画です。

実際の筑波大学の学生がそれぞれのテーマについて話し合う様子を動画にしています。リアルな学生の考えや意見が出ており、入学後をリアルにイメージしやすくなります。

地方自治体PR動画の事例

東北観光推進機構:Autumn Colors in Tohoku, Japan 4K (Ultra HD) – 東北の秋

東北観光推進機構による秋の東北地方の魅力をアピールする自治体PR動画です。

東北の美しい自然などを圧倒的な映像美で魅せています。

企業PR動画の制作費

企業PR動画(プロモーション動画)の制作費は制作内容によって大きく異なります。

採用動画などは数十万円で制作することもあれば、TVCMなどでしようする会社PRや製品・サービスPR動画は数億円とかけているものもあります。

基本的には制作会社に見積り依頼をしていただきたいのですが、ざっくり目安は下記になります。

PR動画の種類費用感
会社PR動画30万~300万円
製品・サービスPR動画20万~300万円
採用PR動画10万~50万円

動画の制作費に関しては下記記事にて、より詳細に紹介しています。

企業PR動画の依頼に適した動画制作会社の紹介は下記記事にて紹介しています。

まとめ

今回は企業PR動画(プロモーション動画)に関して解説しました。

是非、参考にしてみてください。

今回の記事の他に動画制作の費用相場をまとめた資料も配布中です。ご興味をお持ちいただけましたら是非ご覧いただけますと幸いです。

資料は下記ページからダウンロードできます。

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この記事の監修者
小林 稜介
動画マーケティングコンサルタント

広告代理店のクレオとデジタルアイデンティティにて幅広いマーケティング支援に従事した後、key MOVIEに参画。サイト改善や広告運用など動画の活用面から逆算した動画企画の提案・制作をしています。

Key MOVIE

動画・映像制作サービス
『key MOVIE』とは

key MOVIEは、マーケティング成果の出る動画・映像を低予算で制作します。 全国の豊富なフリーランスクリエイターを案件毎にアサインすることで、様々なジャンルの動画を低単価で制作しています。 また、マーケターがプランニング・ディレクションをおこなうことで、マーケティング目的にしっかりと効く効果的な動画制作をおこないます。